• 10月 13, 2025

コレステロールが高い(高脂血症)

当院でも会社の健診などでLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が高いと言われ、相談に来られる方が少なくありません。

コレステロールが高くても自覚症状は特にないことが多く、放置されておられた方もいます。しかしながら、コレステロール値が高い状態を放置すると、動脈硬化が進行していき、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な病気や頚動脈狭窄症や胆石などを引き起こすリスクが高まります

多くの場合は食生活の乱れや運動不足、喫煙などにより、高脂血症となっていることが多く、食事・運動療法にて数値が改善されます。しかしながら、中には家族性にコレステロールが高い方食事運動療法が生活の環境上、仕方がなく、徹底できない方がおられます。また、女性の場合、閉経前後の女性ホルモンの減少によって高値となる方もおられます。これは元々、女性ホルモンにはLDLコレステロールを減らす働きがあるため、分泌が減ると値が上がりやすくなるためです。こういった方々は投薬が必要となります。将来的に起こりうるリスクを減らすためです。心臓のカテーテル治療歴がある方は低すぎると感じるかもしれませんが、LDL-コレステロールを70mg/dL未満まで下げてコントロールしたりします。

コレステロールが高い状態で維持されていても症状がないため、薬は飲まなくてもいいと考えてしまうかもしれませんが、症状が出る状態は重篤な合併症が起こってからです。そのため、コレステロールが高いと指摘され、症状がないからと放置するのではなく、まずは食事・運動療法をして下がるかを確かめ、それを維持できるかを検討の上、投薬を考える必要があります。一度でも指摘された方は医療機関受診の上、相談をすることをお勧めします。

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